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起承転結なら、承から転。序破急なら破。新世界を司る秩序の中心に至ってこれまでの伏線回収にトラウマの克服、真の敵お披露目と、一気にスピードアップしたい所ですが、なかなか。
今夜もまた感想文ということで。
キバに薔薇社長ゲスト出演♪ 北崎さんと明日夢と一文字隼人が共演してるRHプラスじゃ、ラスボス兼マコトのパパさんに草加雅人~。そりゃ書くことも多かろうて。
一部の人にしか判らない暗号みたいな発言は慎んでください。
翻訳すると……仮面ライダー555でローズオルフェノク人間態を演じた村井克行氏がフロッグファンガイア人間態として仮面ライダーキバに出ていた。
そしてドラゴンオルフェノク人間態を演じた藤田玲氏、明日夢役の栩原楽人氏、仮面ライダー THE FIRSTとNEXTで一文字隼人を演じた高野八誠氏が共演する深夜ドラマの最終回に、 仮面ライダー555でカイザ変身前を演じた村上幸平氏が出ていた、ということですね。
それ、かえってワケわかんないと思うよ。クドいし。
吸血鬼テーマのドラマとはいえ早朝に深夜。時間帯からしてメジャーな番組ではありませんしね。
ですから今回はメジャーもメジャー。小説「ドラキュラ(Dracula)」の感想を……
えっと、明治生まれの和服おじさん平井呈一氏が訳した 『吸血鬼ドラキュラ』(創元推理文庫)の方?
さすがに、半世紀前(昭和31年)の訳を21世紀に読むのは少し辛いものが。広辞苑やヤフー辞書のお世話にならないと平井呈一氏の文は読みこなせません。鎌倉や戦国時代と重なるからって平家物語風の軍記物として伯爵の昔話を記述する感性。決して嫌いじゃないんですが。
じゃあ、やっと読み終わったんだ『ドラキュラ【完訳詳注釈】』。でも1/4以上が注釈と資料とオマケって、笑っちゃうよね。
100年以上前に書かれた小説ですからねぇ。当時の社会情勢にロンドンの事物。貨幣単位に新聞に地名。トランシルヴァニアからロンドン、そしてまたトランシルヴァニア。21世紀の日本から見れば、ヘタなファンタジーより異世界です。
ですが、今でも十分おもしろい……というか、影響受けすぎたような。十章でナイフで刺されたのは、どう考えてもドラキュラ伯爵がククリナイフとボウイナイフでトドメ刺された事へのオマージュではないかと。
灰にならなかったんだからいいじゃない。
そういえば、原作のドラキュラ伯爵って意外と回復力ないよね。第四章でついたおデコの傷が最後まで残ってる。
それに、昼間もけっこう出歩いて……あ、それはよくある設定か。
原作者のブラム・ストーカー(Bram・Stoker)は演劇人ですから。メディアミックス展開は想定の範囲内。
存命中は予定していた俳優のケガ等、トラブルまみれで果たせませんでしたが……作者の没後に小説を原案とした演劇や映画で、ドラキュラ伯爵と吸血鬼のイメージが完成していった様です。
朝日で灰になる設定は、版権なしで撮って著作権騒動で危うくフィルムも灰になるところだった『吸血鬼ノスフェラトゥ(Nosferatu, eine Symphonie des Grauens)』から。そして「魔人ドラキュラ」のベラ・ルゴシが裏地の赤いマントと黒スーツと白いベストを。そしてクリストファー・リーが背の高さと貴族的風貌を。
背の高い元スタントマンさんが今のドラキュラのイメージなんだ。日本で言えば堤真一とかブライキング・ボスで財前五郎なライダーマン唐沢寿明、みたいな?
そっちに無理やり話をもっていかないように。
まぁ、ドラキュラの前にフランケンシュタインの怪物を演じているので、元スーツアクターと言えなくもないですが。サルマンとかドゥークー伯爵とかウォンカ・パパとか……過去より直近の出演作品で語りませんか。
ドラキュラの容姿や設定もかなり違うけど、原作自体も小説っぽくないよね。手記と日記と手紙とウソ新聞記事を、日付順に並べてあるなんちゃってドキュメンタリー?
モキュメンタリーというらしいですよ。臨時ニュースの形で宇宙戦争をラジオドラマ化してパニック引き起こし、「この作品はフィクションです(以下略)」の但し書きを添えるキッカケを作ったオーソン・ウェルズや、「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」の流れをくむ『クローバーフィールド/HAKAISHA』といった映画が近いでしょうか。
でも、蝋管録音機なんて今ないし、電報はともかく馬車も蒸気機関車もタイプライターも半ソヴリン金貨も、身近にないんですけどォ。どう読んでも時代劇?
もし21世紀にブラム・ストーカーがいたら、吸血鬼ドラキュラはウェブを媒体にして発表されていたかも知れません。蝋管録音機もハーカー夫妻の速記術も、当時は技術の最先端ですから。
というと、『絶望の世界』みたいな?
今時は、ケータイ小説でしょう。あそこには『ホントの話』と銘打つ私小説が無数に生まれて、未完成のまま放置されています。
他にも、旅行ブログ、掲示板、mixi、嘘ニュースサイト……虚実が入り混じる便利な媒体がネットにはいくらでも。
つまり、コメント欄とトラックバックURLを表示しないようカスタマイズした、ジョナサンの旅行ブログがまずあって……一方で、ルーシーとミーナがケータイ小説や架空SNSで恋バナして「コクられちゃった☆ミャハ」とかやってる。んで、カレシの旅行ブログのリンクをペタリ。時々、旅先からジョナサンもコメうって、ノロケと馴れ合いでゴチソウさまと。
同時期に、ポッドキャストを駆使したシューワード病院長ブログが始まり、ハエを食べていた患者R(レンフィールド)がクモを食べだした……といった経過を記録。その合い間に、失恋話とフッた彼女の体調不良。昔の恩師のH(ヘルシング)教授に助けを求めたとか、音声でアップ。
遭難したデメテル号の航海日誌は、某署から流出した捜査記録の一部という名目でダウンロードしてもらう。
そのうち、崖の上の城に監禁されパソコンと携帯を奪われていたジョナサンが、命からがらブダペストのネットカフェにたどりついて、伯爵の告発手記をまとめてアップ。
動物園はホームビデオ画像をニコ動かYouTube に投稿とか? レスした飼育員が神降臨ともてはやされたり、ニセ扱いされてキレたり……
土が詰った棺の運送屋さんは、無記名掲示板の業界板あたりで、ムカつく依頼人や、行方をしつこく聞くヘルシング教授やゴダルミング男爵について、誤変換とネットスラング満載でグチりまくり。
でも、ブログは嘘TBとコメントで繋ぐとして、他のこまごまとした情報に、さりげなくリンクなんて出来る?
Wikiを作品のトップページとして使えませんかね。サイドバーにはネタ元として個々のブログやスレッドのリンクを表示。人物紹介や地名リストも違和感なく組み込めます。時系列でも読めるよう、テキストによるまとめページを作れば、従来どおりの小説でないと受け入れられない人へのフォローにもなるかと。
面白そうじゃん。こんなハンパなブログ小説なんか書いてないで、ネットでしか出来ない創作にチャレンジしたらいいのに。
創作と明記しないで書いて某芥川賞作家の二の舞になるのは、嫌みたいですよ。
それに、ブラム・ストーカーは7年かかって吸血鬼ドラキュラをまとめているんです。
だから?
7年後には、ブログもケータイ小説もSNSもWikiも、時代遅れになってると考えてるみたいで。
7年前には無記名掲示板とニュースサイトはともかく、ブログやケータイ小説は日本にはなかったと……
ドラキュラのような虚実のはざまを目指すモキュメンタリー作品最大の敵は、技術革新とハヤリすたりかぁ。
次のよしなごと「おれ、梅田芸術劇場から帰ったら、小説更新するんだ」へ