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西欧……ゲルマン神話とキリスト教の影響が残っていれば忌み数なんですが。東洋だと、仏教では13回唱えるお経があったり、13年目の法事が大切にされてたりと、むしろ尊ばれる数ですね。
ふーん、尊いか不吉かはおいといて。特別な数ではあるんだ。
2,3,5,7,11そして13。なぜか心を引きつける素数。物語にでてくる数字……たとえば年齢あたりを素数にすると、キャラが立って便利らしいですよ。
だから11番目の血の盟主?
それは『11人いる!』(著 萩尾望都)から。異質な存在、番外という暗喩とか。
あまり者、味噌っかす、お荷物、変人、仲間はずれ、ハンパ者?
う……
気を取り直して、今回の御題は『トリニティ・ブラッド』著 吉田直未 角川スニーカー文庫 全12冊。
2004年に作者が亡くなって、完結しなくなった物語という意味では手塚治虫の『パンパイヤ』に通じるものがあります。本当は13冊だったのか14冊以上だったのか。
あれ、でも本を読んだのは……
第十五章を書き終わるあたりから。影響を受けているとすれば、原作ではなく2005年にWOWOWで無料放送されていたアニメ版(全24話)。
ただし9話以降を飛び飛び視聴。おかげでストーリーは何が何やら。今回、やっと繋がりました。まさか、時系列が違う、R.A.M(Rage Against the Moons)とR.O.M(Reborn on the Mars)をより合わせてアニメ化していたとは。すさまじい力技。これはもうブラザー・ペテロ級。
えっと、お話のほうは……大災厄(核戦争)で壊滅的な状況になった未来の地球。でもって吸血鬼と教皇庁が戦争してたダークエイジのせいで中世レベルにまで落ちた文明レベルを引き上げ中の、ヨーロッパが舞台。
主人公は紅茶に砂糖を13杯入れて赤貧をしのぐ、Ax(国務聖省特務分室)所属の派遣執行官アベル・ナイトロード神父。ちなみに銀髪にビン底メガネ、黒の僧服《カソック》の旧式回転拳銃《ピースキーパー》使い。普段は天然と計算の境界が見極めにくいほややん系で、いざと言う時は鬼強い、オヤジキャラ。
……オヤジキャラって。見かけはともかく、900年以上は生きてるようなんで、若くないのは確かですが。
けど、吸血鬼化がバチルス・クドラクって細菌の作用だったりするあたり、実はSF(サイエンス・フィクション)?
むしろサイエンス・ファンタジーのたぐいかと。吸血鬼《メトセラ》機械化歩兵《マシナリー》強化人間《チューンド》魔女(超能力者)といった異能者がやりあうあたり、新人類モノor超能力モノ。『X-メン』とか『黒の契約者』に近いかと。最近では『HEROES/ヒーローズ』?
それにしても、すごいルビだよね。セリフ丸ごとルビが振ってあったりするじゃない。魔獣戦士ルナ・ヴァルガー(著 秋津透)のルビ振りも個性的だったけど、トリ・ブラって別の意味で自由すぎ。
ルビをほどこすは難読漢字のためにあらず、漢字だけでは表現できない概念やエキゾチックさを表現するためぞ!
と、ふっ切ってしまってる感はありますね。実際、難読と呼べる漢字をプロ作家が不用意に使うわけはないので、大半は雰囲気ルビでしょうか。
そこまでして雰囲気たっぷりに描かれた遠い未来世界だけど。クルースニクの起源とか、ダークエイジを吸血鬼《メトセラ》側から見たときの真実とか。色んなナゾを残したまま、夢は途切れて未完結。せめてエステルとイオンの再会話だけでも書きあがってたらなぁ。
で……トリ・ブラの壮大な世界に比べると、厚みも深みも削り落とされた架空世界。こっちはちゃんと、完結できるんでしょうね。
プロットでは一応。少しばかり書き溜め分もあるので、それこそ不慮の事故死や突然の病死でもしないかぎりは。
ラストとなるのは十七章。ワクワクの素数。というわけで、チャっチャといってみよ~。
いや、さすがに今日明日は無理だとおもいますよ。でなきゃ、こんな穴埋め記事、書いてませんから。
をいをぃ。
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